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ジミナンジャ―

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「というわけで、自主制作映画を作ろうと思う」

「横島さん。
 突然にも程があるお言葉ですが
 掴みとか前振りとかいった概念、ご存知ですか?」

「んな事は知らん。
 変はいつだって唐突なのだよ、ピート」








「全く。いきなり集まれ、って何かと思えば」

「まぁ、横島さんが突然なのは今に始まった事じゃないがノー」

「せやなー。
 ま、そういうんも嫌いやないけど。」

「つーか、何で俺まで此処に居るんだ・・・・・・・」

「しかし、映画といっても何を撮るんだい?」

「いい質問です、神父。
 とりあえず戦隊モノにしようかと。
 一対多というのに、こちらが責められる事は無く
 むしろ敵の方が、卑怯で悪役のレッテルを張られる。
 まさに勧善懲悪の権化!
 子供にも解りやすいくらいにあざとい位が
 丁度いいんじゃないか、と考えております」

「うん、今度ゆっくり人間性について語り合おうか。
 で、主役はやはり横島君かな?」

「いえ、俺は今回、監督役に徹します。
 それで、配役はもう決めてあるんですよ」










「まずはタイガー!!!
 あんたが大将じゃなくて、お前がリーダー!!!」

「わ、ワッシがそんな大役を!!?」

「その名も素敵!!!」










「ジミナンジャー!!!!!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!
 どーせ!どーせワッシはーーーーーー!!!!!」










「次ぃっ!!!
 銀ちゃんカムヒャッ!!!!」

「よ、横っち!?
 大丈夫なんか、頭とか頭とか頭とか!!?」

「さりげなくむかつく思いやりを有難うっ!!!
 そんな君に捧げる名前はタダ一つっ!!!」










「クロインジャー!!!!!」

「それは別作品の設定やろがっ!!!!!」










「お次はそこの傷だらけっ!
 かませ犬との誉れも高い陰念!!!」

「誰がかませ犬だっ!!?」

「きっぱりとオマエだ!!!!!
 貧弱なボーヤだった俺!
 それに負けた以上、反論の余地などないわっ!
 よって今此処で名付けよう!」










「ヨワインジャー!!!!!」

「俺に負けた虎はどうなるっ!!?」










「何でかタイガーが号泣始めたがさくさく逝くぞー!!!
 そこで呆れた面の気障ロンゲッ!!!」

「ええい、せめて名前を呼べっ!!!」

「東条、南條、北上、どれであろうと変わらんわいっ!!!
 名前を言わずして解られるだけ幸せと思え!!!
 それにお前の名は今日からコレだっ!!!」










「セコインジャー!!!!!」

「誰がだっ!!!!!
 だいたい、それは僕じゃなくて令子ちゃんだろうっ!!!!
 ・・・・・・・・・・はっ!!?」










「なにやら黒い影に連れ去られた男の冥福を祈りつつ!!!
 おおとりを勤めますは、我らがヒーロー、唐巣神父ッ!!!」

「わ、私もかね?」

「此処に居る以上たうぜんですっ!!!
 そんな貴方に捧げる魂の名前!!!!!」











「ハゲナンジャー!!!!!!」

「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぃ!!!!!!」










「なお、全員バラバラな風にも見えますがっ!
 タイガーがリーダーな以上、ジャーさえ付けば一つの部隊!
 以上、五人揃ってぇっ!!!!」

『壊滅戦隊!!!コワレンジャー!!!!!』










キャスト

ジミナンジャー タイガー
クロインジャー 銀ちゃん
ヨワインジャー 陰念
セコインジャー 西条
ハゲナンジャー 唐巣神父



監督 横島忠夫
脚本 アシュタロス






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えー、放送を予定しておりました『壊滅戦隊コワレンジャー』は

諸般の理由(監督が 簀巻きにされて 島流し)により、

放送中止と相成りました。ご了承下さい。



ばーい ルシオラ